症状・生体機能管理技術 更新・文献確認:2026年8月24日

血液培養採取

成人の末梢静脈採血を中心に、セットの数え方、採血量、無菌操作、採取から搬送までを絵でたどる学習ノート。

学習用。実際の採取では、患者の状態、医師の指示、検査部門の運用、採用ボトルと採血器具の取扱説明書、院内手順を優先する。

注意事項

採取前
  • 本人、指示、ラベル、ボトルの種類を照合
  • セット数、規定量、抗菌薬投与時刻を確認
  • 緊急の抗菌薬投与を採取のために大きく遅らせない
  • アレルギー、失神歴、出血傾向、避ける部位を確認
汚染を防ぐ
  • 栓と皮膚を指定どおり消毒し、完全に乾燥
  • 消毒後の穿刺部位へ触れない。触れたら再消毒
  • 通常は既存の静脈カテーテルから採取しない
  • 採取量不足と過量注入を避ける

目的

血流中の微生物を検出血液を培養し、細菌・真菌が血流中にいるか調べる。
原因微生物を特定陽性検体から菌種を同定し、診断につなげる。
治療選択につなげる薬剤感受性を抗菌薬の選択・変更・終了判断に役立てる。

汚染を抑え、患者の状態を正しく反映する検体を提出することが前提。

観察項目

全身状態体温、悪寒・戦慄、発汗、意識、呼吸、脈拍、血圧、SpO₂、末梢冷感。
感染源とカテーテル感染が疑われる部位と、挿入部の発赤・腫脹・排液。
穿刺中・穿刺後疼痛、しびれ、気分不良、出血、血腫、腫脹。
抗菌薬の時刻薬剤名、最終・次回投与時刻と採取時刻を照合。

必要物品

採血器具採血針または翼状針、専用ホルダー、駆血帯。
消毒・止血・廃棄指定消毒薬、手袋、ガーゼ、止血材、防水シート、廃棄容器。
指示と患者識別検査依頼情報、患者識別ラベル、必要時の追加PPE。

ボトル、規定量、消毒薬、採血器具は施設と製品で異なる。採用製品の取扱説明書と検査部門の指示を確認する。

末梢静脈から採取する手順

  1. 指示・患者・ボトルを確認

    本人、セット数、種類、規定量、期限、採取部位、抗菌薬投与時刻を照合。

  2. 栓と皮膚を消毒

    指定の方法と接触時間を守り、完全に乾かす。乾燥後は触れない。

  3. 末梢静脈へ穿刺

    避ける部位を除外し、消毒面へ触れずに穿刺。再触診したら再消毒。

  4. 規定量を採取

    ボトルを立てて目盛りを確認。翼状針では一般に好気用から嫌気用の順。

  5. 別部位から第2セット

    第1セットとは別の末梢静脈穿刺部位から採取する。

  6. 止血・表示・搬送

    抜針後を再観察。採取源と時刻を記録し、検査部門の手順で速やかに搬送。

翼状針以外の採取順、保管・搬送条件は、採用製品と検査部門の手順を優先する。

関連知識

セット数と採血量

1セットは「1本」ではない。成人では通常、1回の穿刺で好気用+嫌気用を採る。

CDCの成人向け標準は2~4セット、少なくとも2セット。目標量は1セット合計20~30mL。

小児へ成人量を適用しない。実際の本数と量は採用ボトル・検査部門を優先。

採取のタイミング

可能なら抗菌薬投与前。2セットは別部位から続けて採取できる。

採取のために緊急治療を大きく遅らせない。投与中は最終・次回投与時刻を共有。

コンタミネーション

皮膚常在菌などが混入し、真の菌血症ではないのに陽性になること。

消毒不足、乾燥前の穿刺、消毒後の再触診を避ける。菌名だけで汚染と決めない。

カテーテル感染を疑うとき

末梢血とカテーテル血を同時採取することがある。

採取源とルーメンを明記。陽性化時間差などを患者所見と合わせて判断する。

陽性報告を受けたら

報告を復唱し、患者を再評価して速やかに共有。

患者、採取源、陽性ボトル、菌情報を確認。指示、対応、時刻、共有先を記録する。

出典